ヨシムラ・マンイチ。本名、浩一。第129回芥川賞受賞者。
イシダ・イラ。本名、石平庄一(いしだいら・しょういち)。第129回直木賞受賞者。
ムラヤマ・ユカ。第129回直木賞受賞者。
7月17日、第129回芥川賞、直木賞の選考委員会が開かれ、芥川賞には吉村萬壱の「ハリガネムシ」(文学界5月号)が、直木賞には石田衣良の「4TEEN フォーティーン」(新潮社刊)と村山由佳の「星々の舟」(文藝春秋刊)が選ばれた。
吉村萬壱は1961年、愛媛県生まれ。京都教育大学卒業後、公立高校の教師を務め、現在は大阪の養護学校中学部の教諭。2001年、奇抜な発想で人類の終末を描いた小説「クチュクチュバーン」で文学界新人賞を受賞。ペンネームの“萬壱”は、前任校の同僚との「ホラ吹き合戦」に勝ち、“万に一つしか本当のことを言わない”と付いた愛称。初ノミネートで栄冠を獲得した。
石田衣良は1960年、東京都生まれ。成蹊大学卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターとなり、その傍ら小説を執筆。97年のデビュー作「池袋ウエストゲートパーク」でオール読物推理小説新人賞を受賞。翌年シリーズをまとめた同名の単行本はテレビドラマともなり話題となった。ほかに著書「うつくしい子ども」「娼年」「波のうえの魔術師」などがある。
村山由佳は1964年、東京都生まれ。立教大学卒業。不動産会社勤務、塾講師、有線放送アナウンサーなどを経て執筆活動に入る。公募情報誌で童話、小説などに応募を続け、93年、「天使の卵(エンジェルス・エッグ)」で第6回小説すばる新人賞を受賞し本格的にデビュー。主な作品に「もう一度デジャ・ヴ」「翼」「夜明けまで1マイル」「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズなどがあり、若い読者層を中心に支持されている。