ムハマド・ユヌス。Muhammad Yunus。グラミン銀行総裁。
10月15日、スウェーデン王立科学アカデミーは、2006年のノーベル平和賞を、バングラデシュのグラミン銀行と同行総裁のムハマド・ユヌスに贈ると発表した。
1940年、バングラデシュ・チッタゴン生まれ。チッタゴン大学卒業後アメリカに渡り、69年にヴァンダービルト大学で経済博士号取得。72年に帰国し、チッタゴン大学経済学部長に就任した。しかし76年には大学を辞職し、飢饉(ききん)にあえぐ農村貧困層を救済するべく、少額無担保の融資事業を自らの資産を投じて始める。83年には正式に「グラミン銀行」を設立。84年には「アジアのノーベル賞」と呼ばれるマグサイサイ賞を受賞した。ノーベル平和賞受賞が決まった直後の10月25日には来日、記者会見も開かれた。
2006年のノーベル賞はこのほかに、物理学賞にジョン・マザーら(アメリカ)、化学賞にロジャー・コーンバーグ(アメリカ)、医学・生理学賞にアンドルー・ファイアーら(アメリカ)、経済学賞にエドムンド・フェルプス(アメリカ)、文学賞にオルハン・パムク(トルコ)が選ばれた。