ユメジ・イトシ。本名、篠原博信。漫才師。
9月25日、ベテラン漫才コンビ「いとし・こいし」の夢路いとしさんが、肺炎のため死去。78歳。
1925年、横浜市生まれ。父親は警察官から転じた新派俳優で、赤ん坊のときから舞台にあがり、日活の子役として映画にも出演。37年上方漫才の草分け荒川芳丸に入門。弟の勲と「荒川芳博・芳坊」を名乗る。48年漫才作家の秋田實と出会い、若手漫才集団MZ研進会を結成し「夢路いとし・喜味こいし」と改名。以後、正統派のしゃべくり漫才の名コンビとして長年にわたって活躍し、上方漫才大賞(69年)、芸術選奨文部大臣賞(92年度)などを受賞。99年には大阪市から漫才では初めての無形文化財に指定された。また、ラジオ番組「漫才学校」、テレビの視聴者参加番組「がっちり買いまショウ」や舞台へも出演、人気を集めた。主な演目に「交通巡査」「ジンギスカン料理」など。著書に「浮世はいとし・人情こいし」がある。