マツモト・カズコ。化学者。
8月21日、国際学術機関「国際純正・応用化学連合」(IUPAC)の新会長に、早稲田大学理工学部の松本和子教授が選出された。2008年に就任する。
1949年、東京都生まれ。72年、東京大学理学部化学科卒業。77年、同大学大学院理学系研究科化学専攻博士課程中退。同大学理学部助手を経て、84年から早稲田大学理工学部助教授に就任し、89年から現職。また、90年から92年にかけて分子科学研究所客員教授、92年にマサチューセッツ工科大学客員教授を兼任した。専門は無機化学・分析化学で、プラチナ錯体の合成についての研究で世界的に有名。錯体とはヘモグロビンやクロロフィルなどの化合物を指し、バイオテクノロジーなど様々な分野で注目を集めている。国際純正・応用化学連合(IUPAC)は、世界65カ国が加盟する化学者の国際団体で、松本教授は北京で開催された代表者会議で選挙によって選ばれた。2006年から2年間副会長を務め、その翌年、会長に就任する。女性の会長は、1919年のIUPAC創設以来初めて。