トクヤマ・マサモリ。本名、洪昌守(ホン・チャンス)。プロボクサー。
12月20日、指名挑戦者のジェリー・ペニャロサを倒し、徳山昌守選手が6度目のWBCスーパーフライ級防衛に成功。
1974年、東京都生まれ。東京朝鮮中高級学校でボクシングを始め、卒業後にボクシングジムへ入門するため単身大阪へ。94年プロデビュー。2000年8月には世界タイトル初挑戦で韓国のチョ仁柱(チョ・インジュ)を破り、WBCスーパーフライ級王者となる。自分の出自を隠すことが普通の在日コリアンのボクサーの中で、朝鮮籍の在日コリアン3世であることを隠さずに闘う姿が話題になった。2002年9月18日に発覚した北朝鮮の拉致事件では本人も大きな衝撃を受け、大学祭での講演会が中止になり、徳山選手の公式HPの掲示板が心無い人々の書き込みにより閉鎖されるなど暗い話題が続いたが、今回のタイトル防衛はそうした暗いムードを一気に吹き飛ばした。12月25日には5年半交際した婚約者との婚姻届を出し、年末には掲示板も再開した。著書に「道険笑歩―道険しくとも笑って歩こう」「笑うボクサー」のほか、その半生を描いたノンフィクション「統一コリアのチャンピオン」(高賛侑・著)などがある。