ワタナベ・ツネオ。巨人軍前オーナー。
タキハナ・タクオ。巨人軍新オーナー。
8月13日、プロ野球巨人は、ドラフト注目選手に対するスカウト活動で金銭を提供したとし、渡辺恒雄オーナーの引責辞任と滝鼻卓雄読売新聞東京本社社長の新オーナー就任を発表。
渡辺前オーナーは1926年、東京生まれ。49年東京大学文学部哲学科を卒業。50年、読売新聞社に入社し、政治部記者として活躍。ワシントン支局長、政治部長、編集局長、論説委員長、副社長、主筆などを経て91年に社長に就任。96年12月から巨人軍オーナー。プロ野球界に強い影響力を持ち、オーナー会議の議長を務めてきた。
滝鼻新オーナーは1939年生まれ、東京出身。慶應義塾大学法学部卒業後、63年読売新聞社入社。90年社会部長兼法務室長、2002年7月から東京本社専務・総務・広報担当。03年東京本社副社長編集主幹・総務・広報担当。04年1月から東京本社代表取締役社長兼主幹。
今回の事件では、土井誠球団社長、三山秀昭球団代表・編成本部長ら首脳陣も総退陣。この辞任劇の裏には、近鉄・オリックスの合併に端を発した再編劇で、渡辺前オーナーが労組選手会のヤクルト・古田会長に向けて「たかが選手が」と発言したことなどの批判をかわすためではないかという憶測が流れ、「新たな決意をもって真摯に野球の発展に力を注いでいく所存です」という声明には、渡辺前オーナーが院政を敷き、1リーグ制に向け陰から采配をふるうのではないかという見方も多い。