ロバート・モーグ。Robert A. Moog。シンセサイザー開発者。
8月21日、シンセサイザー開発者ロバート・モーグさんが脳腫瘍のため死去。71歳。
1934年、アメリカ・ニューヨーク生まれ。10代半ばにロシア生まれの電子楽器「テルミン」に出会ったことから、電子工学の道へ。ブロンクス高校を経てクイーンズ大学、コロンビア大学電気工学科を卒業。この間、54年に父親と会社を設立し、通信販売でテルミンの販売を開始。64年、トランジェスタを用いたモジュール型シンセサイザー「モーグ・シンセサイザー」を開発。このシンセサイザーは、68年のウェンディー・カルロス「スイッチト・オン・バッハ」で使用され、同アルバムはグラミー賞を獲得。ビートルズもアルバム「アビイ・ロード」で活用した。さらにドアーズなどのロックバンドも積極的に使用するようになり、「モーグ」はシンセサイザーの代名詞となった。60年代の音楽の形を劇的に変化させた。04年にはモーグさんとシンセサイザーの発展を描いたドキュメンタリー映画「MOOG モーグ」が製作され話題になった。