ヤナイ・タダシ。ファーストリテイリング社長。
2月22日、カジュアル衣料専門店「ユニクロ」を全国展開するファーストリテイリングの柳井正社長が、第21回「毎日経済人賞」を受賞。同社は、商品企画、生産、販売を一体化し、商品の90%を中国から輸入することで、コストダウンの徹底化を図り、良質なカジュアル衣料を低価格で大量販売する「ユニクロ」のイメージを浸透させている。50色をそろえたカラフルなフリースは、1枚、1900円。00年の秋冬だけで1200万枚を販売。平成不況の逆風のなかで、地方都市の年商20億円規模だった衣料品店が、15年余で全国484店舗に、売上高は200倍に拡大した。ユニクロのコストダウンと効率経営手法は、他業種からも注目を集めている。
49年、山口県生まれ。早稲田大学卒業。ジャスコに入社するが、10カ月で退社して家業の紳士服店・小郡商事を継ぐ。84年、社長に就任し、ユニクロ1号店を出店。91年、社名をファーストリテイリングと改称。99年2月には東証1部に上場。
また、ゲノム解析などバイオ先端事業に進出して、酒造メーカーをバイオ企業に転換させた宝酒造の大宮久社長も同時に受賞している。