イトヤマ・アキコ。ヒガシノ・ケイゴ。作家。
1月17日、第134回芥川龍之介賞・直木三十五賞の選考会が開催され、芥川賞に絲山秋子の「沖で待つ」、直木賞に東野圭吾の「容疑者Xの献身」が選出された。
絲山秋子は1966年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、株式会社INAXに勤務する。2001年に退職し、03年の文學界新人賞受賞作で芥川賞候補にもなった「イッツ・オンリー・トーク」で文壇デビューを果たす。04年、「袋小路の男」で川端康成文学賞を受賞。これまでに03年の「海の仙人」、04年の「勤労感謝の日」が芥川賞候補に、05年「逃亡くそたわけ」が直木賞候補に上がっていた。同賞の賞金100万円の半額は海外の紛争地域や被災地などの復興支援団体に寄付する予定。
東野圭吾は1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学工学部を経て日本電装株式会社(現・デンソー)に入社。会社勤務のかたわら小説を書き、85年「放課後」で江戸川乱歩賞を受賞。86年に退職し執筆に専念する。98年に発表した「秘密」は第52回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。同作品が翌99年に広末涼子主演で映画化されたほか、映像化された作品も多い。99年に発表した「白夜行」は2006年1月にTBSテレビでドラマ化され、同月末時点で単行本と文庫本を合わせて120万部を超えるベストセラーになっている。ミステリーを中心に書き続け、今回が6度目の直木賞候補だった。