アーサー・シュレシンジャー。Arthur Meier Schlesinger, Jr.。歴史家。
2007年2月28日、民主党リベラル派の論客としても知られた歴史家アーサー・シュレシンジャーさんが、心臓発作のため死去。89歳。
1917年、アメリカ、オハイオ州生まれ。父アーサー・シュレシンジャー(シニア)もハーバード大学歴史学教授。同大卒業後、第二次世界大戦中は現在の中央情報局(CIA)の前身である戦時情報局などに勤務。終戦後、ジャーナリストなどを経て母校で教鞭(きょうべん)を執った。46年に、第7代大統領アンドリュー・ジャクソン政権の歴史を描いた「ジャクソンの時代(The Age of Jackson)」で、ピュリツァー賞を受賞。リベラル派の政治組織「民主的行動のためのアメリカ人(Americans for Democratic Action)」の設立メンバーで、60年の大統領選ではケネディ陣営のスピーチライターを務め、政権発足とともに中南米担当の大統領特別補佐官に就任。66年にはケネディ政権の歩みを描いた「1千日(A Thousand Days)」で再び同賞を受賞。最後の著書となった2005年の「アメリカ大統領と戦争(War and the American Presidency)」では、ブッシュ大統領の外交政策を批判した。