イケミヤ・ショウイチロウ。本名、池上金男。作家。
2007年5月6日、「四十七人の刺客」などの歴史・時代小説で知られる、作家の池宮彰一郎さんが、肺がんのため死去。83歳。
1923年、東京生まれ。実家は静岡で、静岡県立沼津商業学校(現沼津商業高等学校)を卒業。40年に旧満州(中国東北部)に渡り、現地で43年に陸軍入隊。南方戦線を経て、46年に復員した。49年、新東宝シナリオ研究生となり、51年に映画「犬姫様」で脚本家デビュー。その後、大映、東映などで活躍し、63年には「十七人の忍者」で、京都市民映画祭脚本賞を受賞した。映画のほか、「大岡越前」「必殺仕掛人」など、テレビドラマの脚本も手がけている。
92年、初めて書いた小説「四十七人の刺客」で新田次郎文学賞を受賞。69歳での作家デビューが話題になった。その後、「高杉晋作」「その日の吉良上野介」など、新しい視点を取り入れた時代小説を発表。99年、「島津奔(はし)る」で柴田錬三郎賞を受賞したが、同作と「遁(に)げろ家康」の2作に司馬遼太郎の作品と類似した記述がある、と指摘され、いずれも絶版・回収となった。