イイジマ・スミオ。物理学者。
2008年5月28日、カブリ財団とノルウェー科学人文アカデミーなどにより創設された「カブリ賞」の第1回受賞者の1人に、飯島澄男・名城大学大学院教授が選出された。
1939年、埼玉県生まれ。電気通信大学卒業後、東北大学大学院理学研究科に進み、電子顕微鏡と出合った。東北大学科学計測研究所助手を経て、70年よりアメリカのアリゾナ州立大学研究員として高分解能電子顕微鏡技術を開発。金属結晶の原子像撮影の成功などでアメリカ結晶学会ワーレン賞、仁科記念賞を受賞。82年に帰国後、新技術開発事業団(現・独立行政法人科学技術振興機構)を経て87年、日本電気(NEC)に入社。91年にカーボンナノチューブを発見し、朝日賞、つくば賞、ベンジャミンフランクリンメダル(物理学賞)などを受賞。現在は名城大学大学院教授、NEC特別主席研究員、独立行政法人産業技術総合研究所ナノチューブ応用研究センター長を兼務し、カーボンナノチューブの応用研究に取り組んでいる。