シマオ・ミホ。作家。
2007年3月25日、作家の故島尾敏雄さんの妻で、小説「死の棘(とげ)」のモデルにもなった島尾ミホさんが、脳内出血のため死去。87歳。
1919年、鹿児島県生まれ。長男は写真家で作家の島尾伸三、孫は漫画家のしまおまほ。同県加計呂麻島で国民学校の教師をしていた時に、海軍の特攻艇部隊の隊長として赴任してきた敏雄さんと出会い、46年結婚。敏雄さんの代表作「死の棘」で、夫の浮気が原因で心を病む妻「ミホ」のモデルとなった。健康を取り戻した後は、自身も執筆活動を始め、島で過ごした少女時代の記憶をつづった「海辺の生と死」で、田村俊子賞などを受賞した。86年に敏雄さんが鹿児島市で死去した後は、喪服で通していたという。