イ・ミョンバク。Lee Myung Bak。韓国次期大統領。
2008年2月25日、前ソウル市長の李明博が、韓国の新大統領として就任式を迎える。
1941年、大阪府生まれ。第二次世界大戦後、家族で韓国に帰国。貧困の中で勉学に励み、高麗大学商学部を卒業。65年に現代建設に入社すると、創業者の鄭周永を支えて猛烈な働きぶりを見せ、入社12年目には35歳で社長に就任。鄭とともに、現代グループを世界的な財閥に成長させた。李の出世物語は「サラリーマン神話」と呼ばれ、テレビドラマにもなった。92年に国会議員として政界入り。2002年にソウル市長に当選し、コンクリートのふたで覆われて上に高架道路が建設されていた清渓川(チョンゲチョン)を、清流として復元するなど、その並外れた行政手腕と実行力をソウル市民に評価された。07年12月の大統領選挙には、野党ハンナラ党候補として出馬。株価操作疑惑など数々のスキャンダルで、他候補から批判を浴びながらも、「経済再生」を訴えて圧勝し、10年ぶりの保守政権の実現となった。08年1月の外国記者団との会見では、歴史認識問題で日本に謝罪と反省を求める気はないという趣旨の発言をし、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下で冷え込んだ日韓関係改善にも強い意欲を示した。