クサモリ・シンイチ。評論家、エッセイスト。
2008年3月20日、膨大な資料を駆使し、中国文学、漫画、写真、映画論など様々な分野で評論活動を展開した草森紳一さんが、心不全のため死去。70歳。
1938年、北海道生まれ。慶應義塾大学文学部中国文学科卒業後、婦人画報社の編集者を経て、評論・作家活動に入る。美術、マンガ、ポップアート、広告、写真、中国文学など、古今東西、硬軟を問わない文化史の幅広い領域を題材に膨大な資料を駆使して評論活動を展開。2LDKの自宅マンションの風呂場以外を埋め尽くす4万冊の蔵書が崩れ、風呂場の中に閉じ込められた経験を描いた随筆「本が崩れる」を発表するなど、読書家としても知られた。著書に毎日出版文化賞を受賞した「江戸のデザイン」のほか、「マンガ考」「絶対の宣伝 ナチス・プロパガンダ」などがある。