サラ・ペイリン。Sarah Palin。政治家。
2008年8月29日、アメリカの共和党大統領候補に指名が確実なジョン・マケイン上院議員が、副大統領候補にアラスカ州の女性知事サラ・ペイリンを抜擢。
1964年、アメリカのアイダホ州生まれ。教師だった父の仕事でアラスカ州に移住。アイダホ大学卒業後、テレビのスポーツキャスターを経て故郷のワシラ市会議員となり96年から2002年まで同市長。その後、副知事選をきっかけにアラスカ石油・ガス管理委員会の議長に就任したが、腐敗した委員会に見切りをつけ辞任し、同僚たちを倫理法違反で告発。06年には共和党予備選で現職知事を破り、本選で民主党の元知事候補を破り、アラスカ州史上最年少かつ初の女性知事となった。当選後はエネルギー資源をめぐる不正や汚職一掃に辣腕をふるい、州民から高い支持を得てきた。汚職を一掃する44歳の改革派の顔を持ちながら、人工妊娠中絶や同性婚に反対し、銃規制に反対する全米ライフル協会の会員でもあるという保守派の顔をも併せ持つペイリンの起用は、高齢というマケイン候補の弱みを補完。民主党から有権者の関心を一気に奪う形となった。