ピナ・バウシュ。Pina Bausch。振付家・演出家。
2009年6月30日、ドイツの著名な振付家兼演出家のピナ・バウシュさんが、がんのため死去。68歳。
1940年、ドイツ西部ゾーリンゲン生まれ。14歳からフォルクバンク・シューレでドイツ表現主義舞踊を発展させたクルト・ヨースに師事。その後、アメリカに渡り、ジュリアード音楽院舞踏科に留学。そのかたわらメトロポリタン・オペラ・バレエ団のダンサーを務めた。62年にドイツへ帰国し、ヨースが結成したフォルクバンク舞踊団でソリストとして活躍した後に振付師となり、69年に「Im Wind der Zeit」がケルン国際振付コンクールで1位入賞。同舞踊団の芸術監督を務めた後、73年からブッパタール舞踊団の芸術監督。演劇とダンスを融合させた独自の振り付け法で高い評価を得て、ゲーテ賞や京都賞など数々の賞を受賞。日本にも多くのファンを持ち、99年には坂本龍一のオペラ「LIFE」に出演した。がんの告知を受けた5日後に他界したが、死の10日ほど前の6月21日まで舞台に立っていた。