サトウ・ケイ。本名、慶之助。俳優。
2010年5月2日、大島渚監督の映画などでの存在感のある演技で知られる俳優の佐藤慶さんが、肺炎のため死去。81歳。
1928年12月21日、福島県生まれ。会津若松市役所に勤務しながらアマチュア劇団で活動していたが、50年に上京。俳優座養成所を経て、55年新制作座に参加。59年「人間の條件/第3・4部」で映画デビューした。ニヒルで屈折した悪役で存在感を発揮し、大島渚監督の「青春残酷物語」「日本の夜と霧」「絞死刑」、黒木和雄監督の「日本の悪霊」、新藤兼人監督の「鬼婆」などで活躍。81年の「白日夢」(武智鉄二監督)といった話題作にも出演した。テレビでは65年のNHK大河ドラマ「太閤記」の明智光秀役のほか、テレビ朝日系ドラマ「白い巨塔」の財前五郎役、朝の連続テレビ小説「チョッちゃん」の父親役などでも活躍。落ち着いた声を生かしたナレーションの仕事も数多く手がけた。09年公開の映画「カイジ 人生逆転ゲーム」(佐藤東弥監督)で演じた、存在感のある残虐な老人役が最後の仕事となった。