コダマ・タツヒコ。医学者。
2011年12月22日、イギリスの科学誌ネイチャーが発表する「科学に影響を与えた今年の10人」の一人に、児玉龍彦・東京大学アイソトープ総合センター長が選ばれた。
1953年、東京都生まれ。東京大学医学部卒業後、東京都立駒込病院、東京大学医学部附属病院を経て、85年よりマサチューセッツ工科大学生物学部に留学。動脈硬化の原因となる遺伝子の研究に従事し、89年、研究が未完のうちに帰国の途に就いたが、成田に向かう日航機の中で遺伝暗号を解読、4年間追い求めていた遺伝子の存在を突きとめた。96年から東京大学先端科学技術研究センター教授。東京電力福島第一原子力発電所事故後は、南相馬市教育委員会と連携し、市内の保育所や学校などを中心に、放射線の測定や除染活動の支援を続けている。2011年7月27日の衆議院厚生労働委員会に参考人として招かれた際に、「7万人以上の人が自宅を離れてさまよっているときに、国会はいったい何をやっているのですか」と、その経験を踏まえ政府の放射性物質への対応を厳しく批判。ネット上にその動画が紹介され大きな反響を呼んだ。