カクタ・ミツヨ。作家。
2012年10月2日、現代小説や時代小説を問わず、幅広いジャンルの作品を対象とする第25回柴田錬三郎賞(集英社主催)に、角田光代の「紙の月」(角川春樹事務所刊)が選ばれた。
1967年3月8日、神奈川県生まれ。88年、早稲田大学在学中に「お子様ランチ・ロックソース」で、第11回コバルト・ノベル大賞を受賞。その後は彩河杏(さいかわ あんず)の名で少女小説を執筆していた。大学卒業後の90年、角田光代名義による「幸福な遊戯」が海燕新人文学賞を受賞し、本格デビュー。96年「まどろむ夜のUFO」で野間文芸新人賞、98年「ぼくはきみのおにいさん」で坪田譲治文学賞を受賞。2003年には直木賞候補にもなった「空中庭園」で婦人公論文芸賞を受賞し、05年に「対岸の彼女」で第132回直木賞を受賞。06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年「八日目の蝉」で中央公論文芸賞、11年「ツリーハウス」で伊藤整文学賞など、数々の賞に輝いてきた。今回の受賞作「紙の月」は、勤務先の銀行から1億円を横領して逃亡する41歳の女が主人公。平凡な主婦が犯罪に手を染めるまでの数年間を追う作品。