イチカワ・ダンジュウロウ。本名、堀越夏雄。歌舞伎俳優。
2013年2月3日、歌舞伎界随一の名跡を継ぎ、「勧進帳」の弁慶など豪快でスケールの大きな「荒事」の演目などで活躍した12代目市川團十郎さんが、肺炎のため死去。66歳。
1946年8月6日、東京都生まれ。11代目市川團十郎の長男。53年10月市川夏雄を名乗り、歌舞伎座「大徳寺」三法師で初舞台。58年5月「風薫鞍馬彩」の牛若丸で6代目市川新之助を襲名。69年11月「助六由縁江戸桜」の助六、「勧進帳」の富樫で10代目市川海老蔵を襲名。85年4月「勧進帳」の弁慶、「助六由縁江戸桜」の助六、「暫」の鎌倉権五郎などで、江戸歌舞伎の大名跡である12代目市川團十郎を襲名。家の芸である「歌舞伎十八番」の復活・継承にも力を注いだ。2004年5月長男の11代目市川海老蔵襲名披露興行の最中に、急性前骨髄球性白血病を発症。5カ月の休演の後復帰したが、05年6月に再発。闘病を経て06年5月再復帰。07年には歌舞伎公演としては初のパリ・オペラ座公演を成功させた。08年7月骨髄幹細胞移植を受け、09年1月に本格復帰を果たしたが、12年末から肺炎の兆候がみられ、休演して療養を続けていた。