エドワード・テラー。Edward Teller。理論物理学者。
9月9日、トルーマン政権に水爆開発を進言し、ソ連より半年早く水爆実験を成功させ「水爆の父」と呼ばれたエドワード・テラー博士が、死去。95歳。
1908年、ハンガリー・ブダペスト生まれ。ドイツで高等教育を受け、30年ライプチヒ大学で物理学の博士号を取得。34年ユダヤ系であるためドイツを離れ、ニールス・ボーアのいるコペンハーゲンで1年を過ごしたのちアメリカに移民。 第二次世界大戦中はロスアラモス研究所の理論物理部門で原子爆弾の開発に従事した。49年のソビエト連邦の原爆実験成功の後、ロスアラモス研究所の副所長となり水爆の開発を陣頭指揮、52年ソ連より半年早く水爆実験を成功。テラー博士は絶えず核計画推進を主張、実験と開発の継続をアメリカ歴代政権に訴えた。被爆50年の95年には、「(原爆を)広島、長崎ではなく東京湾のように被害が少なくてすむ場所に投下しなかったのは大きな誤りだった」とも発言した。