オオオカ・マコト。詩人、評論家。
6月14日、日仏の文化交流に貢献してきた詩人の大岡信が、フランスのレジオン・ドヌール勲章オフィシエを授与された。
1931年、静岡県生まれ。歌人でもあった父の影響で少年時代から詩や短歌に親しんだ。旧制一高文科丙類でフランス語を学び、東京大学文学部では国文科に学んだ。読売新聞外報部記者時代の55年に「現代詩試論」、56年には第一詩集「記憶と現在」を発表、注目を浴びた。69年「蕩児の家系」で歴程賞を受賞。明治大学教授、東京芸術大学教授を歴任し、日本ペンクラブ会長、日本文芸家協会理事なども務めた。「紀貫之」で71年度の読売文学賞、80年には朝日新聞連載の「折々のうた」で菊池寛賞を受賞。また、95年に日本芸術院会員、2003年文化勲章受章。04年には歌会始の儀に召人(めしうど)として参列した。今回の受賞は、フランスの大学で連詩の講義を行うなど、日本文学の紹介に積極的に取り組んできたことなどが認められたもの。