ワタナベ・カズヒロ。イラストレーター、エッセイスト。
2007年2月6日、人気職業別に、売れっ子の金持ち(マル金)と売れない貧乏人(マルビ)を比べて図解したベストセラー「金魂巻(きんこんかん)」で、一世を風びしたイラストレーターの渡辺和博さんが、肝臓がんで死去。56歳。
1950年、広島県生まれ。高校卒業後、カメラマンを目指し上京。写真専門学校に入るが中退、現代思潮社美学校で赤瀬川原平に師事。75年、出版社の青林堂に入社。78年には南伸坊の後を継いで雑誌「ガロ」の編集長となり、80年まで務めた。フリーのイラストレーター、エッセイストとなってからは、独特のイラストと文章表現が人気を得て活躍、84年のベストセラー「金魂巻」が生んだ「マル金」「マルビ」は第1回流行語大賞を受賞。バイクや自動車関係では、オートバイや自動車に熱中する人々(エンスージアスト)を「エンスー」と名付けた。2004年には肝臓がんの闘病体験記「キン・コン・ガン!」を刊行、話題となった。他に「タラコクリーム」「熊猫人民公社」「少女の明日」「困った人につけるクスリ」などの著書がある。