キタムラ・カズオ。俳優。
2007年5月6日、文学座の中心俳優として活躍し、数々の舞台やテレビで独特の存在感を見せた俳優、北村和夫さんが肺炎による呼吸不全で死去。80歳。
1927年、東京生まれ。50年、文学座附属演劇研究所に入る。早稲田大学卒業後、51年「崑崙山の人々」で初舞台。53年「欲望という名の電車」のスタンレー役で、杉村春子の相手役に抜擢(ばってき)される。以後、「女の一生」「華岡清洲の妻」など多くの作品で共演した。65年日本初演の「花咲くチェリー」では、サラリーマンの悲哀を骨太な演技で魅せ、紀伊國屋演劇賞、第1回読売演劇大賞優秀男優賞などを受賞し、当たり役となった。幼なじみだった今村昌平監督の「にっぽん昆虫記」「黒い雨」などに出演。テレビでも「氷点」「おしん」「ちゅらさん」など代表作多数。