フランク・ナガイ。本名、永井清人。歌手。
2008年10月27日、「有楽町で逢いましょう」「君恋し」のヒット曲で知られ、NHK「紅白歌合戦」に26回連続出場するなど、ムード歌謡を代表した歌手のフランク永井さんが、肺炎のため死去。76歳。
1932年、宮城県生まれ。歌手にあこがれて上京。米軍キャンプで皿洗いやトレーラーの運転手などを経て、朝霞の米軍キャンプのクラブ歌手となる。55年「恋人よ我に帰れ」でジャズ歌手としてレコードデビューしたが芽が出ず、4曲目の「場末のペット吹き」から歌謡曲に転向。57年、百貨店のそごうが東京に出店した際にイメージソングとして作られた「有楽町で逢いましょう」で一躍スターの座についた。59年には松尾和子とのデュエットで「東京ナイト・クラブ」をヒットさせ、61年「君恋し」で第3回日本レコード大賞を受賞。その甘い歌声は“低音の魅力”と呼ばれ絶大な人気を誇った。77年には「おまえに」もヒットし、歌謡曲歌手として初めて芸術選奨文部大臣賞を受賞。しかし、85年、私生活のトラブルから自殺を図り、脳障害の後遺症に悩まされていた。