タグチ・フミアキ。微生物学者。
2009年10月1日、パンダの糞から分離した菌で生ごみを90%以上減量する研究で、「人を笑わせ、考えさせてくれる」研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」生物学賞を、田口文章北里大学名誉教授が中国人の共同研究者2人とともに受賞。
1937年生まれ。59年に北里衛生科学専門学院を卒業し、65年にアメリカのペンシルベニア大学教養学部微生物学科を卒業。北里大学衛生学部微生物学教室助手などを経て、77年同大学衛生学部教授に。この間アメリカのウイスター研究所、フランスのパストゥール研究所などに留学。2003年に同大学を退官。現在もシロアリの腸管から分離した嫌気性細菌が生ごみを発酵させる際に生成する水素を利用する研究などに取り組む。イグノーベル賞を受賞したパンダの糞から分離した菌で生ごみを減量する研究は、水素を発生させたあとに、大量に発生する残り滓を処理するためのものだという。