タカハシ・コウセイ。医学評論家。
11月3日、医療や食品による被害や薬害について積極的に発言し、スモン訴訟にもかかわった、薬を監視する国民運動の会・元代表の高橋晄正さんが、心不全のため死去。86歳。
1918年、秋田県生まれ。41年東京帝国大学医学部卒。秋田赤十字病院を経て59年から20年間、東京大学医学部講師を務め、のち和光大学、大阪市立大学の講師を務めた。61年日本の薬剤評価に「二重目隠し比較試験」の導入を提唱。70年「薬を監視する国民運動の会」を発足させ、サリドマイドやスモンなどの薬害問題に取り組むなど、厚生省(当時)の薬事行政批判を展開。光化学スモッグなど公害問題でも積極的に発言を行った。著書に「新しい医学への道」「現代医学概論」「医療革命」「食品公害のしくみ」「薬品食品公害の二○年」「からだが危ない」などがある。