セルゲイ・クリカレフ。Sergei Konstantinovich Krikalev。宇宙飛行士。
8月16日、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中のロシア人宇宙飛行士、セルゲイ・クリカレフが宇宙滞在の総計日数748日を迎え、世界最長記録を更新した。
1958年、旧ソ連・レニングラード(現サンクトペテルブルク)生まれ。81年にレニングラード機械研究所(現サンクトペテルブルク技術大学)で機械工学課程修了。その後、国際宇宙ステーションのロシア担当部分を研究するNPOエネルギアに入り、地上管制オペレーションに参加。85年に宇宙飛行士に任命され、88年初頭からは宇宙ステーション・ミールでの活動に備え訓練を開始、同年11月に有人宇宙船ソユーズに乗り込み、初めて宇宙へと旅立った。ミールでは次の乗組員の到着が遅れるという問題が起こったものの、89年4月に無事地球へ帰還。その後も立て続けに宇宙へ飛び立ち、ロシア、アメリカ両国を通じて宇宙開発に多大な貢献をしている。2005年4月に再びISSへ行ったクリカレフは、今回の飛行で同じロシア人宇宙飛行士のセルゲイ・アブデーエフの747日14時間の宇宙滞在記録を更新。61年に人類で初めて宇宙飛行を成し遂げ、「地球は青かった」(正しくは「地球は青いベールをまとった花嫁のようだった」)との名言を残したユーリー・ガガーリンや、63年に女性初の宇宙飛行士となったヴァレンチナ・テレシコワの時代には考えられなかったような記録を打ち立てた。クリカレフ飛行士は、05年10月までISSに滞在する予定。