サイガ・フミコ。人権担当大使。
2007年11月30日、戦争犯罪や人道に対する罪を犯した個人を裁く、国際刑事裁判所(ICC)の裁判官補欠選挙で、日本の斎賀富美子・人権担当大使が当選。日本人の選出およびアジア出身の女性裁判官も初。08年1月に就任式が行われ、任期は09年3月10日まで。
1943年、香川県生まれ。66年、東京外国語大学卒業後、外務省入り。主に人権・人道畑を歩み、副知事として埼玉県に出向した際には、全国初の男女共同参画条例の制定に携わった。その後、在シアトル総領事、駐ノルウェー大使などを歴任。2005年12月から、新設の人権担当大使を務めている。「集団殺害罪」「人道に対する罪」「戦争犯罪」に関与した個人の刑事責任を裁くICCは、設立条約が02年に発効。日本は07年10月に105番目の締約国になったばかりで、アメリカをはじめ、中国やロシアは条約を批准していない。裁判官の定員は18人で、今回の選挙は3人の欠員に対し、5人が立候補。斎賀大使は82票を獲得し、トップで当選した。