ドイ・タカオ。宇宙飛行士。
2008年3月11日午後3時28分(日本時間、以下同)、日本の実験棟「きぼう」の組み立てミッションのため、土井隆雄飛行士を乗せたスペースシャトル・エンデバーが、NASAのケネディ宇宙センターからISS(国際宇宙ステーション)へ向けて打ち上げられた。
1954年、東京生まれ。78年、東京大学工学部航空学科卒業、83年、同大学大学院博士課程修了(宇宙工学)。85年、毛利衛、向井千秋とともにペイロードスペシャリスト(PS 搭乗科学技術者)として選定され、NASDA(現JAXA)に入社。毛利、向井宇宙飛行士らの搭乗ミッションの地上支援を行う一方、95年からNASAのミッションスペシャリスト(MS 搭乗運用技術者)の訓練を受け、96年にNASAとNASDA(現JAXA)からMSとして認定される。97年11月、国際宇宙ステーションの建設に必要な船外活動開発飛行試験を目的としたSTS-87ミッションで、スペースシャトル・コロンビアに搭乗し、日本人宇宙飛行士として初めて船外活動を行う。2001年、ISSに長期滞在のための訓練に参加し、06年、「きぼう」組み立てミッション3便のうち、第1便への搭乗が決定していた。土井MSは、16日間の飛行の間に、ISSで船内保管室の取り付け作業を行い、3月27日に帰還する。
これに続き、同年5月26日に、星出彰彦宇宙飛行士が搭乗するスペースシャトル・ディスカバリーで船内実験室とロボットアームが、また同年12月4日以降の予定で、若田光一宇宙飛行士が搭乗するSTS-119ミッションで、船外実験プラットフォームが打ち上げられる。とりわけ、若田宇宙飛行士は、日本人として初めて宇宙に長期滞在し、「きぼう」で施設の検証や実験などを行うことになっている。