ハスイケ・カオル。翻訳家、作家。
2009年8月27日、東京の虎ノ門で第8回新潮ドキュメント賞の選考会が開かれ、蓮池薫の「半島へ、ふたたび」(新潮社)が受賞作に決まった。
1957年、新潟県生まれ。中央大学法学部3年在学中の78年に、北朝鮮の工作員により拉致され、以後24年にわたって北朝鮮での生活を余儀なくされた。2002年に帰国した後は、新潟産業大学で非常勤講師として韓国語の授業を担当。08年には専任講師に就任した。05年に韓国の長編歴史小説「孤将」で翻訳家デビューを果たし、以後、ビジネス書、詩集、エッセーなど幅広いジャンルの翻訳を手がけている。受賞作の「半島へ、ふたたび」は、07年6月から続けられたブログ(09年6月に終了)の内容を加筆・修正したもので、韓国訪問をきっかけに、拉致の状況や北朝鮮での生活などを振り返った手記。