デニス・ホッパー。Dennis Hopper。俳優、映画監督。
2010年5月29日、映画「イージー・ライダー」などでアメリカン・ニューシネマの旗手として脚光を浴び、「ハリウッドの反逆児」とも称された俳優のデニス・ホッパーさんが、前立腺がんのため死去。74歳。
1936年5月17日、アメリカのカンザス州生まれ。舞台やテレビドラマ出演後、映画「理由なき反抗」(55年)、「ジャイアンツ」(56年)などに出演。その後、出演作品の監督と度々衝突し、事実上ハリウッドから追放。その後、若者たちの放浪を描いた「イージー・ライダー」(69年)で監督・脚本・主演を務め、反体制的な心情をつづった映画作品「アメリカン・ニューシネマ」の旗手として脚光を浴びた。しかし、71年の「ラストムービー」を巡り、配給元と対立して再びハリウッドを追放。70年代は酒と麻薬に溺れ、「地獄の黙示録」(79年)などに出演したものの、表舞台にはほとんど立たなかった。86年の「ブルーベルベット」で本格的に復帰。「勝利への旅立ち」(86年)ではアカデミー助演男優賞候補にも挙がり、「スピード」(94年)の爆弾犯役ではその存在感を見せつけた。写真家、画家、美術コレクターとしても知られ、日本ではアヒルのおもちゃと戯れる入浴剤CMでもおなじみだった。