スズキ・マサジョ。本名、まさ。俳人。
3月14日、最高齢の女性俳人として知られる鈴木真砂女さんが、老衰のため死去。96歳。
1906年、千葉県生まれ。千葉県鴨川の老舗旅館の三女として生まれる。29年最初の結婚をするが、夫の失踪で離縁。35年長姉が急逝し、両親に懇願され義兄と再婚。実家の旅館の女将となったが、妻子ある男性との恋愛に悩み、50歳のとき無一文で出奔。その後銀座で小料理屋「卯波」をはじめた。その波乱にとんだ人生は瀬戸内寂聴の新聞小説「いよよ華やぐ」などのモデルとなった。俳句は、36年大場白水郎(おおば・はくすいろう)に師事。戦後は句誌「春燈」に参加し、久保田万太郎、安住敦に師事した。76年、句集「夕蛍」で俳人協会賞。99年には、句集「紫木蓮」で飯田蛇笏賞を歴代最高齢で受賞。句集のほか「銀座に生きる」「銀座・女将のグルメ歳時記」などの著書がある。