モリウチ・トシユキ。プロ棋士。
3月16日、第53期王将戦七番勝負で、挑戦者の森内俊之竜王が羽生善治王将を破り、4勝2敗で初めて王将位を獲得。
1970年、神奈川県生まれ。勝浦修九段門下。母方の祖父はプロ棋士の故・京須行男八段。82年、小学生名人戦でベスト4入りし、奨励会入り。87年四段に昇段。95年A級入りし、八段に昇段。2002年、当時の丸山忠久名人を4-0で下し、初タイトルとなる名人位を獲得。同時に九段となる。堅い守りから鉄板流とか鉄壁流と呼ばれる棋風だが、本人は「前向きに踏み込んでいく将棋」を指そうと心がけているという。小学4年生で初対局した羽生善治王位とは20年来のライバルだが、初タイトル獲得は13年の差がつき、ファンをやきもきさせていた。森内は初挑戦で王将を奪取し、竜王と合わせ2冠に。一方、羽生は11年ぶりに2冠へ後退。将棋界は谷川浩司を加え、3強時代へと突入した。