ムライ・ジン。政治家。
8月6日、長野県知事選挙が行われ、即日開票の結果、前自民党衆議院議員の村井仁が、「脱ダム」宣言などで話題を呼んだ現職の田中康夫を破り当選した。
1937年、新潟県生まれ。5歳の時に中国・天津にわたるが、3年後に終戦。長野県木曽町に引き揚げたのち松本市に転居し、そこで育った。59年、東京大学経済学部を卒業して通商産業省に入省。公務員としては、工業技術院の総務部長まで務めたが、86年、国政選挙への出馬のため退官、7月の総選挙で衆議院議員に初当選した。以後、6回連続で当選を果たし、大蔵政務次官、内閣府副大臣、国家公安委員長兼防災担当相などを歴任した。2005年9月の衆議院選挙では、郵政民営化に反対したため自民党の公認が得られず出馬しなかった。今回の県知事選では政党色を薄めるために離党し、無所属で立候補。田中康夫を支えた無党派層をうまく取りこみ当選した。