タカヤブ・ユカリ。気象学者。
2007年4月26日、自然科学分野で優れた研究業績を挙げた女性科学者に贈る、「猿橋賞」の07年(第27回)受賞者に、東京大学気候システム研究センターの高藪縁教授が選ばれた。
1959年生まれ。85年、東大大学院修士課程修了。印刷会社でシステム開発に2年間携わった後、国立公害研究所(現・国立環境研究所)に入所し、研究に復帰した。東大気候システム研究センター助教授を経て、教授に就任。研究テーマは一貫して熱帯の雲を対象としてきた。気象分野で初の受賞となった「熱帯における雲分布の力学に関する観測的研究」は、気象衛星による観測データを解析し、熱帯域の雲の動きが、赤道波と呼ばれる、赤道地域に特有の大気の波動と結び付いた、規則的変動であることを発見した。