フカミドリ・ナツヨ。本名、多田玲子。シャンソン歌手、女優。
2009年8月31日、宝塚歌劇団の元娘役トップで、退団後はシャンソン歌手としてブームの火付け役となった深緑夏代さんが、肺炎のため死去。87歳。
1921年、旧朝鮮の京城生まれ。35年に長崎県立対馬高等女学校を中退して宝塚歌劇団に入り、翌36年に初舞台を踏む。44年の日本音楽コンクール声楽部門で、1位なしの2位に入賞。46年には、第二次世界大戦後に再開した宝塚歌劇団の第1回公演「カルメン」で主役に抜擢(ばってき)され、その後、越路吹雪とのコンビで活躍した。55年に退団した後は、シャンソン歌手として「枯葉」などのヒットでシャンソンブームに火を付け、66年からは宝塚歌劇団のシャンソン講師に就任。鳳蘭、黒木瞳ら多くのスターを育てた。99年には胃がんの手術を受けたが、現役最古参のシャンソン歌手として活動を続け、2007年には芸能生活70周年のコンサートを行っていた。