ダン・オニロク。本名、黒岩幸彦。作家。
2011年5月6日、「花と蛇」などの官能小説で知られる作家、団鬼六さんが、胸部食道がんのため死去。79歳。
1931年9月1日、滋賀県生まれ。関西学院大学を卒業後、英語教師などの職業を転々としていたが、57年「親子丼」が文藝春秋のオール読物新人杯に入賞。当初は「大穴」などの純文学を書いていたが、次第に官能小説を書き始め、63年から「奇譚クラブ」で連載した「花と蛇」でSM小説の第一人者となった。他の代表作に「夕顔夫人」「黒薔薇夫人」「紅薔薇夫人」など。89年に断筆宣言をしたが、アマ六段クラスの実力を持つ将棋の世界を描いた「真剣師小池重明」で復活。雑誌「将棋ジャーナル」のオーナーを引き受けたこともある。2004年ころに腎不全になった際、延命治療(透析)を拒否したこともある団さんは、10年1月に食道がんを告知された後も「生を満喫するため」手術は拒否。放射線と投薬治療を受けながら遊びや執筆活動に取り組んでいた。