ヤマザキ・マサカズ。劇作家、評論家。
2011年12月1日、日本芸術院(三浦朱門院長)は、劇作家の山崎正和が新会員に内定したと発表。山崎のほか、工芸家の伊藤裕司、能楽師の友枝昭世、舞踊家の花柳寿輔も新会員に内定した。
1934年3月26日、京都府生まれ。幼少時は中国の奉天(現・瀋陽)で暮らし、第二次世界大戦後の48年に日本に引き揚げた。52年、京都大学に入学して哲学を専攻。美学を専攻した同大学院時代から劇作に励み、63年「世阿弥」を発表し、岸田戯曲賞を受賞した。64~65年、アメリカのエール大学に留学。72年に別役実らと劇団「手の会」を結成。85年「オイディプス昇天」で第36回読売文学賞受賞。この間、アメリカのコロンビア大学客員教授などを務め、76年から95年3月まで大阪大学教授も務めた。他の戯曲に「野望と夏草」「実朝出帆」「獅子を飼う」など。芸術選奨新人賞を受けた「劇的なる日本人」、読売文学賞を受賞した「鴎外 闘う家長」など評論の分野でも知られ、2006年文化功労者。11年6月には戯曲及び評論の長年の業績に対し日本芸術院賞・恩賜賞を受けた。他の著作に「病みあがりのアメリカ」「柔らかい個人主義の誕生」「文明の構図」などがある。