ヌマタ・マホカル。小説家。
2012年1月25日、第14回大藪春彦賞の選考会が開かれ、沼田まほかるの「ユリゴコロ」(双葉社)が選ばれた。
1948年、大阪府生まれ。お寺の一人娘として育ち、結婚して主婦に。離婚後、実家の寺で僧侶となり、後に建設関係の会社を共同経営。この間、85年から3年間大阪文学学校で学ぶ。56歳の2004年、約20年ぶりに新人賞に応募したという「九月が永遠に続けば」で第5回ホラーサスペンス大賞を受賞してデビュー。その新人離れした筆力から“遅咲きの大輪”と注目を浴びた。以後、「彼女がその名を知らない鳥たち」「猫鳴り」「アミダサマ」「痺れる」を発表するが、当時はベストセラーには至らず。転機は11年4月に発表した、今回の受賞作「ユリゴコロ」。以降、既刊の文庫が爆発的に売れ始め、「まほかるブーム」到来と話題になっている。