ニシダ・トシサダ。霊長類学者。
2008年3月2日、野生チンパンジー研究の第一人者で、愛知県犬山市にある日本モンキーセンター所長の西田利貞京都大学名誉教授が、人類の起源に関する研究で功績のあった人に贈られる国際賞「リーキー賞」を受賞することが決まった。日本人の受賞は初めて。
1941年、千葉県生まれ。京都大学大学院修了後、東京大学理学部を経て、88年から2004年まで京都大学教授を務めた。大学院在学中の1965年からアフリカのタンザニア、マハレ山塊国立公園で野生チンパンジーの調査を続け、雄を中心とした、チンパンジーの複雑な社会構造を明らかにした。90年にジェーン・グドール賞を受賞、96年から2001年まで国際霊長類学会会長。今回受賞するリーキー賞は、アフリカ古人類学の創立者ルイス・リーキー博士を記念して91年に制定された賞で、西田は同時に国際霊長類学会の生涯功労賞の受賞も決まった。