ヤマダ・ヨウジ。映画監督。
2010年1月30日、第60回ベルリン国際映画祭で「おとうと」がクロージング上映される山田洋次監督に、同映画祭の特別功労賞にあたる「ベルリナーレ・カメラ賞」が贈られることが明らかに。日本人では熊井啓、市川崑両監督に続き3人目となる。
1931年9月13日、大阪府生まれ。54年、松竹入社。川島雄三、野村芳太郎などの助監督をつとめ、61年「二階の他人」で監督デビュー。69年「男はつらいよ」を発表。同シリーズを松竹のドル箱的作品に育て上げた。盆暮れに公開された同シリーズの撮影の合間をぬって、「家族」(70年)、「故郷」(72年)、「同胞」(75年)、「幸福の黄色いハンカチ」(77年)や「遙かなる山の呼び声」(80年)、「キネマの天地」(86年)などを制作。ベルリン映画祭には「ダウンタウン・ヒーローズ」(88年)、「学校」(93年)、「たそがれ清兵衛」(2002年)、第30回日本アカデミー賞優秀賞最多13部門を受賞した「武士の一分」(06年)、「母べえ」(08年)などで参加してきた。第60回ベルリン国際映画祭では、客員教授をつとめる立命館大学と共同製作した映画「京都太秦物語」もフォーラム部門に出品されている。著書に「山田洋次作品集」「映画をつくる」「寅さんの教育論」「映画館がはねて」などがある。