ニシモト・トモミ。指揮者。
11月6日、19世紀ロシアの作曲家・チャイコフスキーの未完の交響曲「人生」が、チャイコフスキー財団などによって110年ぶりに補作されることとなり、うち第2楽章が日本人指揮者の西本智実の指揮で初演された。
1970年、大阪府生まれ。94年、大阪音楽大学作曲科を卒業。在学中から指揮者として活躍し、同大学が創立70周年記念事業で設立した日本初のオペラ公演ホール「ザ・カレッジ・オペラハウス」や関西歌劇団で副指揮者を務めた。ロシア国立サンクトペテルブルク音楽院留学を経て、98年に京都市交響楽団の指揮で日本デビュー。新日本フィル、東京交響楽団や大阪フィルなど国内有名オーケストラの指揮でも活躍し、99年に出光音楽賞、2000年には大阪市の「咲くやこの花賞」を受賞。02年からはロシア・ボリショイ交響楽団ミレニウム首席指揮者を務め、来日公演を行った。04年5月にチャイコフスキー財団ロシア交響楽団の芸術監督、首席指揮者に就任。同年9月からはムソルグスキー記念サンクトペテルブルク国立アカデミックオペラ・バレエ劇場の首席客演指揮者も兼任している。「人生」の全曲公開は、06年5月に予定されている。