ナガセ・タダシ。冒険家。
2008年2月17日、相棒のリヤカーを引いて、徒歩でアンデス山脈を越えるまでの冒険を記録したドキュメント番組「リヤカーマンのでっかい地球! 大冒険2」(テレビ東京系)が放送された。
1956年、島根県生まれ。リヤカーを引きながら、世界各地を徒歩で旅する冒険家として、「リヤカーマン」の愛称で知られる。大学在籍時の1975年に、食料や生活雑貨を載せたリヤカーを引いて、70日かけて3200kmにおよぶ日本縦断を達成したことが、冒険のはじまりとなる。以後、オーストラリア大陸、アフリカ大陸、サハラ砂漠をはじめとする世界各地の困難な道のりを、相棒のリヤカーとともに克服し続けている。こうした過酷な冒険を積み重ね、約30年かけて地球一周に相当する4万3107kmを踏破。その実績が評価され、2005年には、第10回「植村直己冒険賞」を受賞した。トラブルに落ち込み、困難な状況を前に途方に暮れる姿は、従来のタフな冒険家像とはかけはなれているが、それでも挑戦をあきらめないひたむきな姿勢が人々の共感を誘い、テレビ番組や書籍で紹介されるようになる。07年10月20日には、今や9台目となる相棒のリヤカー「田吾作4号」とともに、かつて断念した「アンデス越え」に再挑戦。南米チリの港町アントファガスタからアタカマ砂漠を横断してアンデス山脈を越え、アルゼンチンのヘネラルグエメスを目指す冒険に出発。翌月の11月23日にゴールを果たす。この道程がドキュメント番組となった。また、この冒険をつづった書籍「リヤカーマン アンデスを越える」も刊行された。