ワカタ・コウイチ。宇宙飛行士。
2009年3月16日、約3カ月間という日本人初の宇宙長期滞在に挑む若田光一さんを乗せたスペースシャトル・ディスカバリー号が打ち上げられた。若田さんは今回3度目で日本人最多。
1963年、埼玉県生まれ。九州大学大学院を修了後、日本航空でエンジニアとして勤務したのち、92年、宇宙開発事業団(NASDA。現在は宇宙航空研究開発機構 JAXA)に入社。96年、スペースシャトル・エンデバー号に日本人初のミッションスペシャリスト(MS 搭乗運用技術者)として搭乗。2000年には再度MSとしてディスカバリー号に搭乗し、日本人宇宙飛行士として初めて国際宇宙ステーション(ISS)の建設に参加した。今回のミッションでは、得意とするロボットアームの操作で、目玉となる太陽電池パネルの設置作業に加わる。また、「きぼう」日本実験棟の運用や科学実験も担当。宇宙放射線の計測、アフリカツメガエルを使った細胞への重力の影響調査などのほか、一般公募から選ばれた「おもしろ宇宙実験」では、宇宙空間でラジオ体操やバック転を行うとどうか、衣類をたためるか、目薬をうまくさせるか、といった実験にも挑戦する。インターネットの「若田光一 宇宙ブログ」には、滞在中の活動を伝える若田さんからの書き込みがアップされている。