ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ。Jose Luis Rodriguez Zapatero。スペイン社会労働党書記長。
3月14日、首都マドリードで起きた列車爆破テロによる混乱の中、スペインの総選挙が行われ、野党の社会労働党が8年ぶりに政権を奪還。党首のロドリゲス・サパテロ書記長が次期首相となることが確実になった。
1960年、スペインのカスティリャ・イ・レオン州生まれ。スペイン内戦の初期に、クーデターを起こしたフランコ将軍派に処刑された、人民戦線政府軍の大尉を祖父にもつ伝統的な左翼陣営の家系に育った。78年、18歳で社会労働党に入党。レオン大学法学部卒業後の86年に、26歳で下院議員に初当選。2000年、39歳の若さで書記長に選出された。スペインでは、1996年まで社会労働党政権が続いたが、アスナール率いる国民党に政権を奪われたまま社会労働党は政権を奪還できずにいた。04年3月の総選挙でも直前まで国民党優位だったが、3月11日にマドリードで起きた列車爆破テロに対する政府の対応などが、与野党逆転へとつながった。スペインでは、選挙前に各党が首相候補を決定することで、事実上、首相公選が行われ、社会労働党の首相候補であるサパテロ書記長がスペインの次期首相となることが確実となった。サパテロ書記長は、これまで与党がとってきた米英寄りの外交政策を転換し、選挙公約であったイラクからの撤兵を表明。国際社会に波紋を投げかけた。