ピーター・ドラッカー。Peter Ferdinand Drucker。経営学者。
11月11日、日本の企業家からも人気があったアメリカの経営学者、ピーター・ドラッカーさんが老衰のため死去。95歳。
1909年、オーストリア・ウィーン生まれ。ドイツで新聞記者を務める傍らフランクフルト大学で国際法の博士号を取得。しかし発表した論文がナチスによって発禁処分となり、迫害を恐れイギリスへ渡った。ロンドンの銀行でエコノミストを務めた後、37年にアメリカへ移住。39年にはファシズムの起源を分析した著書「経済人の終わり」を発表し、ナチスの暴政などを予見。イギリスのチャーチル首相が絶賛しベストセラーになった。ベニントン大学、ニューヨーク大学の教授を歴任し、71年にクレアモント大学大学院教授に就任。“目標管理”や“民営化”などの概念を体系化し、経済界、企業家に多大な影響を与えた。また、日本の高度経済成長を予見し、日本式経営手法を世界に紹介。著書の「現代の経営」「断絶の時代」を経営学のテキストとして愛読する日本人も多い。2002年、アメリカ政府が市民に授与する最も名誉ある勲章「大統領自由勲章」を受章。