レイ・チャールズ・ロビンソン。Ray Charles Robinson。歌手。
6月10日、アメリカ音楽界にソウルミュージックを確立した黒人歌手、レイ・チャールズさんが、肝臓病による合併症のため死去。73歳。
1930年、アメリカ・ジョージア州生まれ。3歳でピアノを始めたが、緑内障の悪化で6歳ころには視力を失った。盲学校に入学後、作曲を覚えた。15歳までに両親をなくし、盲学校を退学。音楽家として歩み始めた。52年アトランティック・レコードと契約。教会音楽のゴスペルと、黒人のルーツ音楽のブルースを土台にした独自の歌唱スタイルは、「アイブ・ガット・ア・ウーマン」「ホワッド・アイ・セイ」「わが心のジョージア」などのヒット曲を生み、男性R&B歌手部門の3年連続制覇を含む、計12度のグラミー賞を獲得。ロック、ジャズ、カントリーミュージックなど、あらゆる要素を精力的に取り入れた曲は白人音楽家にも大きな影響を与え、86年にはアメリカの「ロックの殿堂」入りした。ヘロイン中毒でリハビリセンターに入所したり、女性問題を引き起こしたこともあったが、生涯にわたって第一線で活躍した。著書に自伝「Brother Ray」がある。