ミチバ・ロクサブロウ。料理人。
11月8日、厚生労働省が選出する卓越した技能を持つ2005年度の「現代の名工」150人が発表され、日本料理への国民的関心を高めたとして料理人の道場六三郎が選出された。
1931年、石川県生まれ。漆器職人の家に育ち、魚屋の手伝いで包丁を握ったことが料理人を志すきっかけとなった。50年に上京、銀座の料亭「くろかべ」に弟子入りし、神戸、金沢でも修業を積んだ。その後、東京で活躍する関西料理人が多く所属する大京会の会長・井垣圭弘に師事し、71年、銀座に「ろくさん亭」を開き、97年には赤坂で「ポワソン六三郎」をプロデュース。2000年には銀座2店舗目となる「懐食みちば」をオープンした。また、93年よりフジテレビの人気料理番組「料理の鉄人」に出演。初代“和の鉄人”として活躍し、知名度が一気に高まった。「現代の名工」は、全国の自治体や業界団体から推薦を受けて厚生労働省が選出する賞で、39回を数える。今年度から、35歳以上が受賞資格を持つという年齢制限などが撤廃された結果、オーダーメードの補聴器を開発した渡部年男など、30歳の名工も2人誕生した。